論語 憲問14-37

憲問

【白文】
公伯寮愬子路於季孫。
子服景伯以告曰、
夫子固有惑志於公伯寮。
吾力猶能肆諸市朝。
子曰、
道之將行也與、命也。
道之將廢也與、命也。
公伯寮其如命何。

【書き下し文】
公伯寮子路こうはくりょうしろ季孫きそんうったう。
子服景伯以しふくけいはくもっげていわく、
夫子固ふうしまこと公伯寮こうはくりょうまどえる志有こころざしあり。
われちから猶能なおよこれ市朝しちょうさらさん。」
子曰しいわく、
みちまさおこなわれんとするや、命也めいなり
みちまさすたれんとするや、命也めいなり
公伯寮其こうはくりょうsめい如何いかんせん。」

【現代語訳】
公伯寮が子路のことを季孫氏に訴えた。
それで子服景伯が(孔子に)告げて言った。
「季孫氏は公伯寮の訴えに気持ちが揺らいでいます。
私は公伯寮を処刑して遺体をさらすくらいの力はあります。」
先生がおっしゃった。
「正しい道が行われるのは天命です。
正しい道が廃れるのも天命です。
公伯寮ごときが天命をどうすることもできません。」

ハチ

まずは人物関係を整理します。
子路も公伯寮も孔子の弟子です。
子路が季孫氏に仕えていたときに、公伯寮が子路の悪口を季孫氏に告げました。
このことを知った魯の子服景伯という人物が孔子にこの出来事を報告します。

子服景伯は公伯寮を自分で処刑できるとも言ったのですね。

ハチ

はい。
しかし、孔子はそれを止めています。
天命に任せ、下手に関わらない方がよいと制止したのです。

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