【白文】
子曰、
民可使由之。
不可使知之。
【書き下し文】
子曰く、
「民は之に由らしむ可し。
之に知らしむ可からず。」
【現代語訳】
先生がおっしゃるには、
「人民は従わせるべきである。
その理由を知らせるべきではない。」
人民を服従させ、その理由を知らせないというのはよくない政治ではないのですか。
今までの孔子先生の教えに反するような気がするのですが?
一読するとそのように感じますね。
力で人民を従わせ、理由も告げないのでは悪政を推奨しているように思われてしまいそうです。
しかし、そういう意味ではありません。
孔子が理想とする徳による政治が行われたならば、人々は安心して君主に従うことができ、その理由など説明する必要さえなくなるということです。
そういう意味だったのですね。
いちいち理由を説明しなくても、人民が安心して従ってくれるような政治を目指しなさいということなのですね。
はい。
そのように解釈するのが孔子の教えに沿うものだと思います。
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