論語 郷党10-18

郷党

【白文】
君賜腥、必熟而薦之。
君賜生、必畜之。

【書き下し文】
きみ なまぐさきをたまわば、かならこれすすむ。
きみ けるをたまわば、かならこれう。

【現代語訳】
(孔子は)君主から生肉をいただいたときは、必ずこれを煮て祖先へお供えした。
君主から生き物をいただいたときは、必ずこれを飼育した。

ハチ

孔子が君主からいただき物をしたときの様子が述べられています。
生肉をいただいたときは必ず煮てから祖先にお供えしたと書かれています。
いただいた生肉をまずは祖先にお供えしたことがわかります。
現代でも仏壇には生ものをお供えしない考え方があり、孔子の時代にも同じような考え方があったのかも知れません。
生き物をいただいたときは必ずこれを飼育したと書かれています。
命を大事にして飼育したということです。
生肉を煮てからお供えすることも、生き物を飼育することも、共に殺生を慎み命を大切に扱うという思想が根本にあるのではないかと思われます。

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