論語　衛霊公１５－１１

【白文】
顏淵問爲邦。
子曰、
行夏之時、乘殷之輅、服周之冕、樂則韶舞。
放鄭聲、遠佞人。
鄭聲淫、佞人殆。

【書き下し文】
顔淵邦がんえんくにを為おさむることを問とう。
子曰しいわく、
「夏かの時ときを行おこない、殷いんの輅ろに乗のり、周しゅうの冕べんを服ふくし、楽がくは則すなわち韶舞しょうぶ。
鄭声ていせいを放はなち、佞人ねいじんを遠とおざく。
鄭声ていせいは淫いん、佞人ねいじんは殆あやうし。」

【現代語訳】
顔淵（顔回）が国を治める方法について質問した。
先生がおっしゃるには、
「夏王朝の暦を使い、殷王朝の馬車に乗り、周王朝の冠をかぶり、音楽は舜王朝の韶の舞楽を使うことだ。
鄭の音楽は追放し、口先の上手い人間は排除する。
鄭の音楽は淫美であり、口先の上手い人間は危険だからだ。」

国の統治の仕方を質問した顔回に対し、孔子が過去の王朝を引き合いに出してアドバイスをしています。