【白文】
子曰、
事父母幾諫。
見志不從、又敬不違。
勞而不怨。
【書き下し文】
子曰く、
「父母に事うるには幾くに諌む。
志の従われざるを見ては、又敬して違わず。
勞して怨まず。」
【現代語訳】
先生がおっしゃるには、
「父母の誤りに気づき、それを諫めるときは穏やかに諫めるようにする。
父母がそれに従わないことに気づいたときは、それを尊重し逆らわないようにする。
心配はしても怨まないようにする。」
親に対する接し方についての教訓です。
どのように読み取ったらよいですか。
子が成長し親が高齢になると、子が親の誤りに気づくことが出てきます。
そのときに厳しくそれを指摘するのではなく、穏やかにやわらかく注意をうながすようにと教えてくれています。
親がそれに従わないと感じたときはどうすればよいですか。
そのときは逆らったりさらに厳しく非難することはせず、親の意向を尊重して受け入れなさいと述べています。
それでは心配が残りますよね。
はい。
心配が残っても怨んだりしてはいけないと述べています。
暖かい目で、そっと様子を見守る姿勢も大事であるということを教えてくれているのではないでしょうか。
年齢を重ねた父母の人格を尊重しなさいという教訓が読み取れます。
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