【白文】
子曰、
吾未見好徳如好色者也。
【書き下し文】
子曰く、
「吾未だ徳を好むこと 色を好むが如くする者を見ざる也。」
【現代語訳】
先生がおっしゃるには、
「私は、美女を愛するように徳を愛する者を、まだ見たことがない。」
美女を熱狂的に愛するように徳を愛する人間を見たことがないと述べています。
一見関係なさそうな美女と徳とを結び付けているところが新鮮です。
どうして美女を例えに出したのですか。
美女を恋愛と置き換えたらどうでしょうか。
恋愛の情は心の奥底から湧き出る深い情です。
恋をするといつも相手のことが気になり、何も手につかなくなってしまう人がいます。
そのように徳を心から愛し、追い求める人はまだ見たことがないということです。
それだけ徳の追求は難しいということですね。
そういう意味を含むものと思います。
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