論語 里仁4-11

里仁

【白文】
子曰、
君子懷徳、小人懷土。
君子懷刑、小人懷惠。

【書き下し文】
子曰しいわく、
君子くんしとくおもい、小人しょうじんおもう。
君子くんしけいおもい、小人しょうじんけいおもう。」

【現代語訳】
先生がおっしゃるには、
「君子はいつも道徳を気にかけ、小人はいつも郷土を気にかける。
君子はいつも刑罰を気にかけ、小人はいつも恩恵を気にかける。」

ハチ

難解な文章です。

どのように解釈したらよいのでしょうか。

ハチ

2つに分けて考える必要があります。
1つ目は、君子は道徳を気にかけ、小人は郷土を気にかけるという部分です。

郷土を気にかけるのは良いことなのではないですか?

ハチ

もちろん故郷を思う気持ちは大切なものです。
しかし、ここでの意味は少し違っているようです。
君子は徳の実践のためであれば故郷に安住することをよしとしないのに対し、小人は郷土に執着し徳を実践するための広い行動ができないという意味です。

なるほど。
そういう意味だったのですね。
2つ目は?

ハチ

君子は刑罰の行き過ぎがないかを気にかけているのに対し、小人は君主から恩恵を受けることばかりを考えているということです。

わかりました!

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