【白文】
子貢問曰、
賜也何如。
子曰、
女器也。
曰、
何器也。
曰、
瑚璉也。
【書き下し文】
子貢問いて曰く、
「賜や何如。」
子曰く、
「女は器也。」
曰く、
「何の器ぞや。」
曰く、
「瑚璉也。」
【現代語訳】
(孔子の弟子の)子貢が質問して言った。
「賜(=私)はどうですか。」
先生がおっしゃった。
「お前は器だ。」
(子貢が)言った。
「何の器でしょうか。」
(先生が)おっしゃった。
「瑚璉の器だよ。」
自分の評価について質問した子貢に対し孔子が答えている場面です。
孔子は子貢を瑚璉の器だと答えていますね。
はい。
瑚璉の器というのは、宗廟でお供物を盛る最高級の器のことです。
孔子は、為政2-12で「君子は器ならず」と述べ、君子は用途が限られた器であってはならないとしています。
ただの器と答えるとよくない評価になってしまうので、最高級の器だと述べることで子貢に対する高い評価を伝えようとしたものと考えられます。
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