論語 公冶長5-2

公冶長

【白文】
子謂南容、
邦有道、不廃。
邦無道、免於刑戮。
以其兄之子妻之。

【書き下し文】
子南容しなんようわく、
くに道有みちあれば、てられず。
くに道無みちなければ、刑戮けいりくよりまぬかれん。」
あにもっこれあわす。

【現代語訳】
先生が南容を評価しておっしゃった。
「国で正しい政治が行われているときは、無視されることはない。
国で正しい政治が行われていないときは、刑を科されたり殺戮されることはない。」
それで兄の娘を南容の妻にした。

ハチ

孔子が弟子の南容について述べています。

兄の娘を妻にしたということは南容は評価の高い人物だったのですか。

ハチ

はい。
兄の娘、つまり姪を妻として嫁がせたということは孔子の評価が高かったことの表れです。
国で正しい政治が行われているときに無視されることはないというのは、国が安定しているときには役人として登用されるだろうという意味です。
国で正しい政治が行われていないときに刑を科されたり殺戮されることはないというのは、国が混乱しているときでも危険な刑罰を科せられるようなことはないだろうという意味です。
つまり南容は、どんなときでも大きな間違いの無い安定した人間だとして評価しています。

それで姪を妻として嫁がせたのですね。

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