論語 子罕9-17

子罕

【白文】
子在川上曰、
逝者如斯夫、不舍晝夜。

【書き下し文】
かわほとりりていわく、
ものくのごときか、昼夜ちゅうやかず。」

【現代語訳】
先生が川のほとりでおっしゃった。
「過ぎ去っていくものはすべてこの川の流れのようなものであろうか、昼も夜も少しも止まることがない。」

ハチ

孔子が川のほとりで述べたものです。

すべてのものがとどまることなく流れていくと語っていますね。

ハチ

そうですね。
万物流転、すなわちこの世に存在するすべてのものは同じ状態にあり続けることはなく、常に移り変わっていくということを川の流れを見ながら述べています。

何か読み取れる教訓はありますか。

ハチ

時間の流れと共に人も老いていくことを嘆いた場面であるとか、昼も夜も努力を重ね成長していく人の姿を説明したものであるとか、この場面にはいくつかの解釈があるようです。
しかし、あえて意味を限定せず、自由な解釈をするのもおもしろいのではないかと思います。
各自が感じたことがそのまま教訓になりえます。

自由に感じることがあってもよいのですね。

ハチ

はい。
ちなみに、鴨長明の「方丈記」にも、
『ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかと、またかくのごとし。』
と、同じような内容を述べたものが存在します。

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